おはようございます。 アウトドア倶楽部です。
慌ただしい? 年の瀬ですが、みなさま如何お過ごしですか?
アウトドア倶楽部は相変わらずマイペース。。
世間の慌ただしさにおかまいなく、我ままに活動を続けております。(笑
さて今回は、以前から気になっていた岡山県は高梁市の臥牛山。
同行頂いたのは、またまた弊社OBのK様。 おっさん二人の旅です。
高梁市は、武家屋敷など、古くからの街並みが残るレトロ感たっぷりの街でした。
少し北東方面に足を延ばせば、ベンガラで有名な「吹屋ふるさと村」があり、
登山なしでも1日楽しめますよ。。
(今回はふるさと村にはいってません。。またこんど)
駐車場から少し歩くと登山口。 雲海に浮かぶお城「備中松山城」を経由して
山に上がるルートになっています。
登山道をしばらく歩くと石垣が見えてきました。 ここは足軽の番所。
美しく築かれた石垣は建築的に見て素晴らしい。
1個1個の石の「点」が積み重なって「線」になり、美しいフォルムを見せていました。
「誰が設計したんじゃろ?」と、同行のKさんと話しながら二人で見とれていました。
晴れ渡った青空に真っ白なお城が映えますね。
ここ松山城は、昔ながらの木造建築を残していることで有名です。
建築士としては内部を見たかったのですが、今回は時間の関係で外部だけ。
また来よう!!
また、雲海に浮かぶお城としても有名で、この時期はカメラマンや観光客で賑わいます。
最近では、NHKの大河ドラマ「真田丸」の撮影に使われています。
雲海に浮かぶお城を見るためには、別の山峰のある展望台からになります。
日の出前の景色が幻想的で素晴らしいとのことでした。
お城から下に広がる雲海を見ただけでも満足ですけどね。。
お城の脇にある登山道をしばらく歩きます。 すると見えてくる吊り橋。
吊り橋から見る山々は、霧に包まれてとても幻想的。 まるで「墨絵」のようですよ~!!
吊り橋の向こうが臥牛山山頂。 標高約500m。
山頂までの路の途中、、美しく伐採された杉林がところどころにあります。
伐採跡にはちゃんと「植林」がされていて、この山はほんとにきれいに整備されています。
歩いていて楽しい!!
で、この辺りで立ち止まってKさんと談義。
目崎「・・きれいに整備されとんな~。 切り出した木を運び出す道もちゃんとあるし。
昔は切るだけ切ってほったらかしにしてた時期もあるんよね。
なので、土石流なんかの被害もあった。
でも、今は人間が手を入れることによって山が保たれとる。
・・ん? 人間が山に関わるまえはどうなんじゃろ? 荒れ放題?」
Kさん「・・それは、山の動物の仕事なんよ。。
山はもともと、動物たちのものなんよ。 目崎さん」
目崎「あ~、、自然の循環か~!!」
Kさん「そうそう。。」
どんな「循環」なのか? みなさん考えてみてください。
本来は自然な状態が一番!! そこに人工的な行為が入ることによって「循環」が崩れる。
特に、僕たち建築に関わる人間にとって、考えさせられるKさんの言葉でした。
なにせ、建築は 景色を変えてしまう 行為ですからね。
そんな思いを忘れず、出来る限り景色になじむ建築、、やっぱり、自然な素材で、
昔からそこにあるような住まいを作って行きたいと感じました。
少し下山してランチ。。 久しぶりの山ラー。
臥牛山は野生の猿の生息地としても有名なんですね。
山で食べると猿に襲われると聞いて、下山途中で昼飯にしました(笑
そう言えば、森の中で猿の鳴き声が聞こえてました!
向かって右の画像は、Kさん愛用のナタ。
本人曰く、山での護身用兼山師道具とのことです。
(注:Kさんの本職は「山師」ではありません。 ボランティアでやっておられます)
下山後は、高梁市の武家屋敷街を散策しました。
ふと目に留まった造醤油屋さんに入ってみました。
そこは、建築屋魂をくすぐるような場所でしたね。
土壁、太い柱と梁。 軒の高さなど絶妙な設計。
とてもバランスがイイ外観と内装。
間口の広さと軒の高さのバランスが特にイイ!!
ここにはこんな建物がいっぱいあります。
ヨーロッパなどは、街並みに統一感があってとても美しい。
日本の街並みも、昔は統一感があったような気がします。
井戸もそのまま残ってた!! 中庭の庭園も素敵でした。
右端の画像、蔵の軒桁の継手は「追っかけ大栓継」という手法。
引っ張りや曲げの力にとても強い継ぎ方です。
釘は使っていません。
大工さんの知恵と感、経験と、そして技の賜物です。
今回は、松山城の石垣の設計や木造加工の技、そして、街並み、山の営みなど、
建築屋として考えさせられることがたくさんありました。
これらのことは、やろうとしたとき、すぐに実行できないかもわかりませんが、
この意識だけは持ち続けたいと思います。
Kさん、ありがとうございます。
Kさんとの話、もっといろんな人に聞いて貰いたいと思いました。
みなさん、今年は今回で最後の活動になるかも知れませんが、
また来年、是非一緒にいきませんか?
よかったら。。。